第2回 フィアット パンダ

第2回はフィアットパンダです。

残念なことに新車の生産は終了してしまいましたが、イタリアを代表するベーシックカーとして、とても長い期間生産されていた車だけあって、豪華な装備は何も付いていませんが、「車ってこれで十分」と思わせる説得力を持った車です。私もその魅力に取り付かれ、3度ほど生活を共にしました。

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デルタ(初号機)に乗っていた頃、雪が降った日に「4WDだから!」とわざわざ峠に向かったのですが、坂道の凍結路面でタイヤは空転を始め、ブレーキを踏んで停車していても滑ってゆく始末。あえなくデルタは前にも後ろにも進めなくなりました。しかしその横をパンダの4WDはあっさりと登ってゆくではありませんか!パートタイム4WD、そして軽い車体。改めてパンダの走破性の高さを思い知りました。イタリアでは軍用車両にも使用されていたぐらいですからね。

信州に男3人でスキーに行ったこともありました。この小さな車にむさ苦しい男3人!しんどそうに思われるかもしれませんが、これがなかなか快適で、リアシートはフラットなので横になるとまっすぐになれ眠りやすく、燃費も良く財布に優しかったことを覚えています。スキー場に早く着いてしまい、あまりの寒さにエンジンを掛けたまま全員仮眠しているときにヒーターコックが壊れ、ヒーターが利かなくなってしまい、みんなが寝てる間にこっそり直したり、わざわざ雪深いところまで入っていったのはいいものの、スタックしてしまい、みんなで押したのも今となっては良い思い出です。

修理屋の目から見るとまずセレクタ(A/T)ですが、かなりのリスクを覚悟して乗る車でしょう。ECVTにトラブルが出た場合、下手をするともう一台買えるぐらいの費用が掛かります。それにコンピューターのマッピングが日本に合っていないのか、クーラーをONにすると信号待ちでエンストと言うことがよくあります。ですのでパンダはマニュアルで元気に走る方が向いていると思います。

2WDと4WDとの違いは「4WDは忙しい!」の一言につきるでしょう。ギアが低めのセッティングのため、街中でも5速まで入ってしまいます。1000と1100とはストロークの違いが性格にハッキリ出ています。1100になってからは非常に乗りやすくなった反面、1000の頃のように回す楽しみは半減してしまいました。まあ回したところで速さは知れているのですがね。

この愛すべき小さな車と共に暮らせば、フロントウィンドー越しに見える景色もイタリアに見えるかも?
私には見えませんでしたが・・・。